2005年06月14日
初体験
初めて乗ったバイクのことについて書いてみようか。
ホンダのカブが初めて乗ったバイクという人が多いんだけど、ワシの場合はヤマハのGT50。
通称「ミニトレ」だった。
(このカテゴリでは、今まで乗ってきたバイクについての想ひ出を、できるかぎり時系列に沿って書いていこう)
ホンダのカブが初めて乗ったバイクという人が多いんだけど、ワシの場合はヤマハのGT50。
通称「ミニトレ」だった。
(このカテゴリでは、今まで乗ってきたバイクについての想ひ出を、できるかぎり時系列に沿って書いていこう)
中学3年の夏休みも終わろうかというとき、同級生のYの家に遊びに行ったらバイクが置いてあった。
「乗ってみるか?」
「うん」
当時、ウチの近所には返還されてしばらくたった米軍のキャンプ地があり、そこは立入禁止だったのだけど、子ども達にとっては秘密の遊び場として有名だった。
そこの一角で、同じ同級生のNやT達と一緒に乗りまわしたのだ。
Tは兄貴がいたので既に一人前に乗れていた。
ワシとNはその日が初めてのバイク。
最初はNが乗った。
「プスッ」
情け無い音を出してエンジンは沈黙。俗に言う「エンスト」だ。
YやTは笑っていたが、ワシは笑えなかった。
だって、初めて間近にするバイク。上手く乗れなくて当たり前だし、正直言ってすこし恐くもあったのだ。
いよいよ自分にハンドルをわたされた。
跨ると小さな車体なのに妙に大きく、重く感じた。きっとスゴク緊張していたんだ。
アクセルグリップをひねるたびにハンドルからから伝わる振動、エンジンの辺りから聞こえてくる空冷フィンの共振音、燃えた2サイクルオイルの匂い、照りつける夏の終わりの太陽・・・どれもが新鮮で、暴力的で、魅力的だった。
少しだけ回転を上げ、恐る恐るクラッチを繋ぐ。
走った!発進できた!!
もう、大興奮!アドレナリンとドーパミンがスクラム組んで身体中を駈け回るのが判った。
正面から風を受ける身体、ノーヘルのままの顔・・・すべての感覚が研ぎすまされたような気がして、景色が違って見えた。現場までの足として乗っていった自転車が、やけに古臭くてつまらないものに感じた。
そのまま一直線に走りだしたワシは、ハタッとあることに思い至った。
「バイクって どうやったら止まるんだ?」
転んでバイクを押して戻るワシを、冷ややかな目で迎えたアイツらの顔は忘れられないな。
その後、原付免許を取るまでの間、そのミニトレには本当にお世話になったんだ。
初めてジャンプ(ほんの50センチくらいの高さ)ができたとき、初めてアクセルターンができたとき・・・いつもそばにはミニトレがあった。
「乗ってみるか?」
「うん」
当時、ウチの近所には返還されてしばらくたった米軍のキャンプ地があり、そこは立入禁止だったのだけど、子ども達にとっては秘密の遊び場として有名だった。
そこの一角で、同じ同級生のNやT達と一緒に乗りまわしたのだ。
Tは兄貴がいたので既に一人前に乗れていた。
ワシとNはその日が初めてのバイク。
最初はNが乗った。
「プスッ」
情け無い音を出してエンジンは沈黙。俗に言う「エンスト」だ。
YやTは笑っていたが、ワシは笑えなかった。
だって、初めて間近にするバイク。上手く乗れなくて当たり前だし、正直言ってすこし恐くもあったのだ。
いよいよ自分にハンドルをわたされた。
跨ると小さな車体なのに妙に大きく、重く感じた。きっとスゴク緊張していたんだ。
アクセルグリップをひねるたびにハンドルからから伝わる振動、エンジンの辺りから聞こえてくる空冷フィンの共振音、燃えた2サイクルオイルの匂い、照りつける夏の終わりの太陽・・・どれもが新鮮で、暴力的で、魅力的だった。
少しだけ回転を上げ、恐る恐るクラッチを繋ぐ。
走った!発進できた!!
もう、大興奮!アドレナリンとドーパミンがスクラム組んで身体中を駈け回るのが判った。
正面から風を受ける身体、ノーヘルのままの顔・・・すべての感覚が研ぎすまされたような気がして、景色が違って見えた。現場までの足として乗っていった自転車が、やけに古臭くてつまらないものに感じた。
そのまま一直線に走りだしたワシは、ハタッとあることに思い至った。
「バイクって どうやったら止まるんだ?」
転んでバイクを押して戻るワシを、冷ややかな目で迎えたアイツらの顔は忘れられないな。
その後、原付免許を取るまでの間、そのミニトレには本当にお世話になったんだ。
初めてジャンプ(ほんの50センチくらいの高さ)ができたとき、初めてアクセルターンができたとき・・・いつもそばにはミニトレがあった。